こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近では、名古屋・春日井周辺で「ChatGPTって実際どう使うのが正解なんですかね?」という相談をよく受けます。
いや、別に正解とか無くない?
僕はいつも「とりあえず面倒なことからAIにやらせてみたら?」って答えてます。
たとえば、メールの返信。
別にすごく大変な業務ってわけじゃないけど──
地味に面倒だし、意外と時間かかるし、文面に気を使うしで、地味なクセに消耗する。
そこで今回は、ChatGPTを使ってメールの作成をどんどん自動化していく方法を3ステップに分けて紹介します。
- 「文章を考えるの苦手…」な人向けの初級編
- 毎回似たようなやりとりにうんざりしてる人向けの中級編
- もう人力でやる必要すら感じなくなった人向けの上級編
AIは道具です。
楽できるところはちゃんと楽をして、浮いた時間を“頭を使う仕事”にまわしましょう。
そっちの方が、よっぽど人間らしい働き方なんじゃないですか?
初級:プロンプトを活用して返信文を作成する【メール作成が苦手な人向け】

まずは一番シンプルな使い方から。
ChatGPTに「このメールに返信文を考えて」と指示を出すだけで、あなたの代わりに文章を整えてくれます。
もう“とりあえずテンプレ探してコピペして調整する”なんて作業、今日で終わりにしましょう。
……というか、メールの返信って、地味にめんどくさくないですか?
一回一回、文頭に「お世話になっております」って書き出して、結局言いたいことは3行なのに、
なんか整ってないと怒られそうで……。
“礼儀と圧”だけが詰まったあの世界、僕は苦手です。
でも、それって考えるより、書く手順が面倒なだけなんですよね。
だったら、そこをChatGPTにやらせればいい。文章を“考える”じゃなく、“出してもらう”。
この違いを知るだけで、メール業務はだいぶラクになります。
ChatGPTでメール作成を始めるならここから
ChatGPTに返信文を考えさせるときに必要なのは、大きくこの3つです:
- どういう返信がほしいかという“指示”
→ トーン(丁寧に、カジュアルに)や構成(短く、要点だけ)などを伝える - 返信に使ってほしい“情報”
→ 自社のWebページやFAQ、箇条書きの説明など。なければ適当に答えます。 - 実際に届いたメールの“本文”
→ これはそのまま貼り付ければOK
この3つをセットで渡すことで、ChatGPTは的確な返信文を返してくれます。
たとえば、こんなふうに使います👇
以下のメールに対して、返信文を考えてください。
相手は初めての問い合わせで、丁寧な言葉づかいを希望します。
なお、この情報を参照してください:
[https://www.room8.co.jp/work-campaign/](https://www.room8.co.jp/work-campaign/)
---
件名:コワーキングスペースの利用について
本文:こんにちは。夜の時間帯に利用したいのですが、どのプランが該当しますか?教えてください。
このプロンプトは、「夜の時間帯に使いたいのですが」という問い合わせに対して、
“これはプランの話だな”と人間が判断し、該当情報(URL)を添付している例です。
ChatGPTはめちゃくちゃ賢いですが、エスパーではありません。
「どんな情報を使って返信すればいいか」は、こちらが教えてあげる必要があるんです。
実際の出力例(ChatGPTの回答)
以下は、ChatGPTが実際に返してくれた返信文です。かなり“使える”内容になってます。
件名:夜間のご利用に関するご案内【Room8】
〇〇様
このたびはRoom8にお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
夜の時間帯のご利用をご希望とのことですが、当スペースでは以下のプランが該当いたします。
■ナイトプラン
・ご利用可能時間:平日17:00〜22:00
・料金:月額6,600円(税込)
※1年以上のご契約で20%割引の5,280円となります。
■ナイト&ホリデープラン
・ご利用可能時間:平日17:00〜22:00、土日祝9:00〜17:00
・料金:月額9,900円(税込)
※同様に、1年以上のご契約で7,920円となります。
また現在、【初月無料キャンペーン】を実施しております。
詳細は以下のページをご覧いただければ幸いです。
👉 https://www.room8.co.jp/work-campaign/
ご不明点や内覧のご希望がございましたら、どうぞお気軽にご連絡くださいませ。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社Room8
コワーキングスペースRoom8
担当:〇〇(※ご自身の名前を記入)
〒486-0927 愛知県春日井市柏井町1丁目
📞(電話番号)✉️(メールアドレス)
ここまでできると「もうメール返信、自分で書かなくてよくない?」ってなりませ?
よくあるメールパターン別のプロンプト例
シーン | プロンプト例 |
---|---|
初めてのお問い合わせ | 「初めての方からの問い合わせへの返信文を、丁寧なトーンで作ってください」 |
クレーム対応 | 「お叱りの内容に対して、冷静かつ丁寧に謝罪し、今後の対応を説明する文面を作ってください」 |
見積依頼への返信 | 「見積依頼への返信文を作ってください。今回は金額提示なし、打ち合わせの提案のみで」 |
イベント参加者へのお礼 | 「イベントに参加してくださった方へのお礼メールを、明るく感謝を伝えるトーンで作成してください」 |
この“初級”のステップだけでも、地味に時短になります。
ChatGPTを秘書として使い倒すなら、まずはこの「プロンプト設計」から始めてみてください。
中級:プロジェクト機能で問い合わせ返信を仕組み化【業務効率化したい人向け】

ChatGPTでメールの返信文が作れるようになると、次にこう思うはずです。
「これ、毎回プロンプトに情報を貼り付けるの面倒じゃない?」
そう思ったあなた、もう“中級者の入り口”です。
ここからは、ChatGPTに繰り返し使える知識(ナレッジ)をあらかじめ渡しておく方法=仕組み化を紹介します。
「問い合わせ返信専用プロジェクト」を作ろう
ChatGPTのプロジェクト機能を使えば、「この会話ではこういう目的で、こういう情報を参照してね」という前提をまとめておくことができます。
つまり、“指示(ルール)”と“情報(ナレッジ)”をセットしておけるわけです。
これをやっておけば、毎回「営業時間はこうで…」みたいな説明をコピペする必要はありません。
人間ならうんざりする“同じ説明”を、AIに丸投げできる状態をつくれます。
✅指示にはこう書く
まずはプロジェクトの「指示」欄に以下のような内容を書いておきます:
このプロジェクトでは、Room8に届いた問い合わせに対して返信文を考えてください。
相手は基本的に初めての利用者を想定し、文体は丁寧語。
メールの返信文として自然な構成になるようにお願いします。
案内すべき内容は、添付された資料・URLから判断してください。
これは自分の業種や口調に合わせてアレンジ可能です。
たとえば「歯科クリニックの初診予約対応をお願いします」みたいな指定でもOK。
✅“情報”としてファイルに入れておくべき内容(=ナレッジ)
プロジェクトでは、ChatGPTに判断材料として渡しておくべき情報(ナレッジ)をファイルとして追加します。
ここに入れるのは「毎回聞かれるような基本情報」であり、業種によって当然違います。
たとえばRoom8(僕のコワーキングスペース)の場合:
- 営業時間・所在地・アクセスなどの基本情報
- 各プランの詳細(料金・利用時間・対象者)
- よくある質問とその回答(FAQ)
- キャンペーン情報(例:https://www.room8.co.jp/work-campaign/)
- 内覧や申込の流れ、支払い方法など
他業種の例:
- 美容室 → メニュー・価格表・予約方法・キャンセル規定
- 税理士事務所 → 業務内容・対応可能エリア・料金表
- イベント企画 → プラン例・過去の実績・打ち合わせフロー
- スクール事業 → コース内容・対象年齢・スケジュール表
つまり、「何度も説明している情報=AIに覚えさせておくべきナレッジ」です。
それをプロジェクトのファイルに入れておくと、ChatGPTはその中身をもとに返信文を考えてくれます。
情報は、多ければ多いほどいい。
というより──不足している情報が少ないほど、AIは“迷わず正確に判断”できます。
「何をどこまで伝えればいいのか」と悩む人も多いですが、迷ったら全部渡してOKです。
ChatGPTは全部読んだ上で、その問い合わせに必要な範囲だけをピックアップして使ってくれます。
つまり、“渡しすぎて困る”ことはないけど、“足りないと困る”んですよね。
✅実際の使い方イメージ
プロジェクトを設定したら、あとは問い合わせ文だけをポンと渡せばOKです。
以下の問い合わせに返信文を作ってください:
「夜の時間帯に利用したいのですが、どのプランが対象になりますか?」
ChatGPTは、プロジェクトに登録された情報から該当プランを特定し、丁寧な文章で案内してくれます。
✅仕組み化=マニュアルの自動実行化
プロジェクトを使えば、誰でも対応できるメール返信の「仕組み」が完成します。
- 担当者が変わってもトーンがブレない
- 抜け漏れのない案内ができる
- メール対応の属人化から脱却できる
要するに、「ナレッジベース × AI」という最強コンビで、問い合わせ対応をシステム化できるわけです。
初級者は、毎回プロンプトに情報を貼って試す人。
中級者は、情報を一度渡して、再利用する仕組みを作る人。
ここまで来れば、「ChatGPTってすごいね」じゃなくて──
「これ、うちの業務に使えるわ」って話になります。
上級:API連携で自動化+営業支援に活用【ChatGPTを業務に組み込みたい人向け】

中級までは、「ChatGPTに材料を渡せば、返信文を作ってくれる」状態でした。
でも、ここで終わりじゃないんです。
次は “何もしなくても勝手に返信案が生成されている状態” に行きましょう。
ここでは、APIや自動化ツール(Zapierなど)を使って、
ChatGPTを業務フローに組み込む方法を紹介します。
✅ ChatGPT APIで返信を自動生成する
やることはシンプルです。
- 問い合わせメール(Gmailやフォーム経由など)をトリガーにして
- 内容をChatGPT APIに送信
- 返信文を自動で生成して、メール下書きとして保存 or Slack通知
これをZapierやMake(旧Integromat)で組めば、人が介在しなくても返信案が出てくる仕組みが完成します。
たとえばこんな流れ:
- Googleフォームから問い合わせが届く
- Zapierが内容を受け取って、ChatGPTに送る
- ChatGPTが返信文を作成
- Gmailの下書きに保存される(あとは内容確認して送信ボタンを押すだけ)
手を動かすのは、最終チェックだけ。
返信対応にかかるストレスが、激減します。
✅ 返信の“チェック”は必要?それとも…いっそ自動送信?
ここで分かれるのが、「返信文を人が確認してから送るかどうか」です。
- チェックあり: ChatGPTが作った返信を下書き保存 → 担当者が確認して送信
- チェックなし: ChatGPTが作成 → 自動でそのまま送信(完全自動)
たとえば、フォーマットが決まっている問い合わせ(例:「空き状況を教えてください」「内覧予約したいです」など)であれば、
わざわざ人が確認しなくても、あらかじめ用意したルールどおりに返信するだけです。
返信文の内容がブレないようにテンプレ化+ナレッジをしっかり渡しておけば、完全自動送信も現実的。
これはもう、「AIに任せるかどうか」ではなく──
「どこまで任せるかは会社の判断」。
この記事では、「とりあえず自動化の可能性を知ってほしい」という立場なので、
「ここまでできる」という選択肢もちゃんと提示しておきます。
・返信文の生成
・営業判断(スコアリング)
・テンプレに基づいた即返信
・そのまま送信まで自動
ここまでやったら、“問い合わせ対応”という業務そのものが、限りなくゼロに近づきます。
✅ NotionやGoogle Docsに自動保存して“ナレッジ資産化”する
生成された返信文をそのままNotionやGoogle Docsに保存しておけば、
それが「よくある問い合わせ集(FAQ)」としてナレッジになるんですよね。
毎回似たような内容を書いてるなら、それ全部自動でストックしときましょう。
- 回答テンプレート化
- 社内マニュアル化
- 次の問い合わせ対応の参考
こういう“ついでの蓄積”が、あとで地味に効いてきます。
✅ スコアリングで営業判断も自動化できる
返信文を作るだけじゃなくて、“この問い合わせ、どれくらいアツい?”という営業的な判断もChatGPTにさせることができます。
たとえば、こんな指示を一緒に渡します👇
この問い合わせ文を読み、「見込み度(1〜5)」を数値で評価してください。
また、理由を簡単に添えてください。
例:
問い合わせ内容:
「サービス導入を検討しています。予算感と導入までの流れを教えてください。」
ChatGPTの返答(要約):
- 見込み度:4
- 理由:具体的な導入検討と予算について言及しており、比較的高い確度が見込まれる
これをスプレッドシートに蓄積しておけば、
営業リストの優先順位づけまで自動化できてしまいます。
もう“考える”だけじゃなく、“動く”AIへ
ここまでの流れをまとめると:
- 初級:必要な情報をプロンプトに入れる(手動)
- 中級:よく使う情報をプロジェクトにまとめる(仕組み化)
- 上級:APIで自動化して業務に組み込む(オートメーション)
ここまでできると、「あれ、これもう人いらなくない?」ってなります。
でも、実はここからが本番。
“判断”や“優先順位づけ”まで含めてAIに任せることで、
あなた自身は「より価値の高い仕事に集中する」ことができるんです。
まとめ:メール返信は、もう“考える仕事”じゃない
ChatGPTを使えば、
あの地味に面倒なメール返信の作成を、たった1行のプロンプトでサクッと処理できるようになります。
でも、それはほんの入り口。
- 初級では「情報を渡してプロンプトを書く」
- 中級では「よく使う情報をまとめて再利用する」
- 上級では「返信や判断を自動化し、業務フローに組み込む」
という3ステップを経て、
メール返信という仕事そのものを“思考の外”に追いやることができるんです。
もちろん、どこまでAIに任せるかはあなた次第。
でも、「こんなことまでできるんだ」と知っているだけで、
日々の面倒な業務の見え方が変わってくるはずです。
業務効率化の第一歩に、
この“メール返信自動化”──おすすめです。