こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近、AI関連の相談がめちゃくちゃ増えてるんですが、その中でも特に多いのがこの2つのパターンです。
パターン①「自分をAIに学習させて顧客対応を自動化したい」
「AIに自分の考え方や仕事の経験をインプットして、顧客からの質問に自動で答えられるシステムを作りたいんです。HPに設置して、いつでも簡単な質問に対応できるようにしたくて…」
パターン②「顧客相談をAIに分析させて提案まで自動化したい」
「事業相談とか新規事業の話を丸ごとAIに聞かせて、要点をまとめた議事録を作って、さらに適切な提案までしてもらいたいんです」
これ、実は全然難しくないです。
要するに「自分の知識をデータベース化して、AIに自分らしい口調で答えてもらう」だけですからね。
今日は、この手の要望を現実的に解決する方法と、実際にかかるコスト(びっくりするほど安い)について解説していきます。
実際に作るものは「知識データベース + 口調再現Bot」

まず、お客さんが求めてるものを整理しましょう。
作りたいもの:
- 自分の知識・経験・考え方をAIに覚えさせる
- 顧客からの質問に、自分が指示した口調で回答する
- 24時間いつでも対応できる自動システム
実際に作るもの:
- よくある質問と回答のデータベース(ナレッジベース※知識・情報の集まり)
- 自分で指定した口調や話し方をするプロンプト設定
- それを組み合わせて動くチャットボット
つまり、「鶴田の知識データベース」に「指定したトーンで話すAI」を組み合わせたボットです。
できること:
- 知識データベースにある情報を、指定した口調・トーンで回答
- 過去の対応事例に基づいた一貫した回答
- 定型的な質問への即座の対応
できないこと(注意点):
- データベースにない情報への回答(ハルシネーションリスク)
- 複雑な人間関係を読んだ対応
- リアルタイムの業界動向への言及
重要な点:
AIが「指定したトーン」で話すだけなので、実際にあなたらしいかどうかは別問題です。「丁寧語で」「名古屋弁で」「フランクに」といった程度の再現度だと思ってください。
だからこそ、運用では「AIによる自動回答です」と明示して、必要に応じて本人につなぐ設計が重要になります。
解決策:LINE AI Botという現実的な選択肢

じゃあ、具体的にどうやって作るか。
僕がおすすめするのはLINE AI Botです。
「え、なんでLINE?」って思うかもしれませんが、これには理由があります。
なぜLINEなのか?
1. 導入が圧倒的に簡単
- UI(画面)を作る必要がない
- チャット画面はLINEが提供
- デザインやレスポンシブ対応も不要
- 開発工数が大幅削減
2. お客さんのハードルが圧倒的に低い
- 専用アプリのダウンロード不要
- アカウント作成も不要
- 普段使ってるLINEでそのまま利用可能
3. 通知機能で継続的な接点を作れる
- 回答が来たらプッシュ通知
- お客さんが返信を見逃さない
- 継続的なコミュニケーションが可能
4. 「ちゃんとしたシステム感」がある
- HPのチャットボットより信頼感が高い
- LINE公式アカウントとしてブランディング効果
- 他社との差別化になる
技術的な仕組み
基本構成:
LINE Messaging API ↔ 中間システム ↔ AI API(Claude/ChatGPT/Gemini)
処理の流れ:
- お客さんがLINEでメッセージ送信
- LINE APIが中間システムに転送
- 知識データベースから関連情報を検索
- AI APIで指定トーンの回答を生成
- LINEでお客さんに返信
要するに、LINEを窓口にした「知識検索 + AI回答生成システム」ですね。
LINE AI Bot導入には2つの方法がある
LINE AI Botを作るなら、Difyを使うのが一番手軽です。
サーバーを準備する必要もないし、面倒な環境構築も不要。GUIで設定できるので、非エンジニアでも何とかなります。
でも、Difyを使ったLINE Bot作成には大きく2つのパターンがあるんです。
パターン1:Dify + LINE API連携
構成:
LINE ↔ Dify(AI込み)
特徴:
- DifyのAIをそのまま使用
- 一番簡単、設定も最小限
- LINEのWebhook設定だけでOK
料金:
- Dify Professional:月額$59(約8,850円)
- 技術的知識:ほぼ不要
パターン2:Dify + LINE API + LLM API連携
構成:
LINE ↔ Dify(AIなし) ↔ LLM API(Claude/ChatGPT/Gemini)
特徴:
- DifyのAIは使わず、外部のLLM APIを利用
- 自分でOpenAI APIキーなどを設定
- Dify自体は無料で使用可能
料金:
- Dify:無料
- LLM API:従量課金(月100〜2,000円程度)
- 技術的知識:ちょっと必要
2つの違いは何?
簡単さ vs コストの違いです。
パターン1は「お金で解決」、パターン2は「技術で解決」って感じですね。
驚愕のコスト差:知らないと年間10万円損する
さて、2つのパターンの料金差を具体的に見てみましょう。
パターン1:Dify有料プラン
月額:8,850円
- 設定は超簡単
- 技術的知識ほぼ不要
- でも年間10万円以上…
パターン2:API連携
月額:100〜2,000円
個人事業主の現実的な利用量で計算してみました:
LLM | 月間100件 | 月間1,000件 |
---|---|---|
Gemini 2.5 Pro | 113円 | 1,125円 |
Claude 3.7 | 158円 | 1,575円 |
GPT-4o | 188円 | 1,875円 |
個人事業主なら月100件程度でしょう?
つまり:
- パターン1(簡単):月額8,850円
- パターン2(コスパ):月額100〜200円
その差、約50倍。年間で10万円以上の差。
なぜこんなに安いの?
AI APIは「使った分だけ」の従量課金だからです。
月100件の問い合わせって、1日3〜4件程度。それなら本当にコーヒー1杯分のコストで済むんです。
でも、みんな知らないんですよね、この事実を。
「AI = 高い」って思い込んで、最初から諦めてる人がめちゃくちゃ多い。
実際は、スマホ代より安く自動化できるのに。
実装時の注意点:運用で失敗しないために
安くて簡単とは言っても、いくつか気をつけるポイントがあります。
1. 「AIによる自動回答」であることを明示する
必須の表示:
- 「このアカウントはAIが自動回答しています」
- 「詳細な相談は以下からお問い合わせください」
- 人間への連絡先を必ず併記
なぜ重要?
- お客さんが「本人が答えてくれた」と勘違いするリスク
- AIが間違った情報を答える可能性
- 期待値のコントロールが重要
2. 知識データベースの範囲を明確にする
対応できる質問例:
- 料金について
- サービス内容について
- 営業時間・アクセス
- よくある質問
対応できない質問例:
- 複雑な個別相談
- 最新の業界動向
- 契約に関わる重要な判断
「わからないことは『わからない』と言わせる」設定が大切です。
3. 定期的なメンテナンスが必要
月1回程度のチェック項目:
- 新しい質問パターンの追加
- 回答内容のアップデート
- AIの回答精度チェック
- お客さんからのフィードバック確認
放置すると:
- 古い情報を答え続ける
- 新しい質問に対応できない
- お客さん満足度の低下
4. エスカレーション(人間への引き継ぎ)設計
こんな時は人間に引き継ぎ:
- AIが「わからない」と回答した場合
- お客さんが「担当者と話したい」と言った場合
- 複雑な相談や重要な契約の話
引き継ぎ方法:
- LINEから直接電話番号を案内
- 専用の問い合わせフォームに誘導
- メールアドレスを提示
要は、AIと人間の役割分担をハッキリさせることが成功の鍵ですね。
でも、結局技術的なハードルが…
「なるほど、安くできるのはわかった。でも結局、API連携とか難しいんでしょ?」
そう思った方、多いと思います。
確かに、ちょっと面倒くさいです。
必要な作業:
- LINE Messaging APIの設定
- Webhookの設定
- DifyでのLLM API設定
- 知識データベースの構築
- プロンプト(口調設定)の調整
- テスト・デバッグ
「うーん、やっぱり自分には無理かも…」
そんな方には、僕が2万円で実装してあげます。
Room8の実装サービス
内容:
- LINE公式アカウント設定代行
- Dify + LLM APIの設定代行
- 知識データベース作成(50問程度)
- 口調・トーン設定
- テスト・調整
- 運用マニュアル提供
料金:
- 初期費用:2万円
- 月額費用:API利用料のみ(100〜2,000円)
比較してみてください:
- Dify有料プラン:年間10万円以上
- Room8で実装:初期2万円 + 年間1,200〜24,000円
1年で考えると、5〜8万円の節約になります。
Room8に相談しに来てください。
コーヒー飲みながら要件整理して、一緒に作りましょう。
お問い合わせ:
「AIで自動化したいけど、どうしたらいいかわからない」という方、気軽にご相談ください。
現実的で、コスパの良い解決策を一緒に考えましょう。