こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です。
毎朝コーヒー片手に「また新しいAIサービス? こっちは試用だけで一日終わるんだけど」と毒づきつつも、全部触らないと気が済まない僕――気づけば月60ドルの固定サブスク(ChatGPT Plus+Claude Pro+Gemini Advanced)を平然と溶かし、気まぐれで ChatGPT Pro に200ドル、Claude Max に100ドルまで投下する真性の課金ジャンキーになっていました。
でもある日ふと悟ったんです。

「ブログの初稿づくりと画像生成は“高性能”より“量産速度”が命じゃない?」
そこで白羽の矢を立てたのが Genspark。GPT-4.1を心臓に積み、検索→要約→記事→画像まで一気に吐き出す欲張りセット。月24.99ドルで1万クレジット、しかも下記の紹介リンク経由なら+1,000クレジットのおまけ付き。じゃあ深掘り用の推論は? o3 API を「考えるときだけ従量課金」で呼べば、月トータル30ドル前後で従来より高性能な二段ロケットが完成。
本記事では前半で Gensparkの実力をシニカルにレビュー、後半で “量産はGenspark・思考はo3” というコスパ最適ワークフローを数字付きで叩きつけます。AI課金地獄から抜け出したい人は、コーヒーをもう一杯淹れて付き合ってください。
Gensparkの“何でも屋”っぷりを解剖する
1. マルチエージェント検索 → Sparkpage 一発納品
- Googleの検索結果をつまみ食いしながら、要約・表・チャートを勝手に組み立てる。
- リンク引用まで自動で挿入。パクリ疑惑? 知らん、後で人間が直せ。
2. AI Docs / Slides / Sheets──“初稿を全部AIが書く”思想
- Google WorkspaceそっくりのUIだが、最初から枠が埋まってるという暴力。
- Ctrl+A→Deleteで真っ白に戻す手間すら不要、最初から8割完成してる。
3. Ideogram & Klingで画像・動画も量産
- 「キラキラ女性起業家っぽいアイキャッチ」→十数秒でサクッと出力。
- ミーム生成もワンクリック。センスの良し悪しは…まあ、後で直そう。

4. 料金──月24.99ドルで10,000クレジット
処理 | コスト目安 | ざっくり回せる回数 |
---|---|---|
Sparkpage生成 | 50〜100クレジット | 約100本 |
画像生成(Ideogram) | 10クレジット | 約1,000枚 |
AI Docs 1ページ | 5クレジット | ほぼ無限 |
※招待リンク経由なら +1,000 クレジット(転んでも痛くない程度には遊べる)
5. 唯一の地雷:Public設定がデフォルト
- SparkpageもDocsも公開URLが勝手に生える。社内資料を即リークしたくないなら“Private”に切り替えるのを忘れずに。
Genspark×o3 APIで月額半分にする“二段ロケット”ワークフロー
1. 立ち位置を割り切る
- Genspark=手足
- Sparkpageでリサーチ結果を吐き出させる
- AI Docs/Slidesでブログ初稿と資料の骨子を自動成形
- 画像・動画は Ideogram/Kling 族に丸投げ
- o3 API=脳みそ
- 哲学・戦略・タイプ論など“考える仕事”だけ従量課金で呼び出す
- 1回1,000トークン前後=約0.006ドル。財布が震えない
2. 月額コストをざっくり試算
フェーズ | 回数/月 | コスト/回 | 月コスト | 担当 |
---|---|---|---|---|
ブログ初稿(Sparkpage) | 30 | 50 Cr | 1,500 Cr | Genspark |
挿絵+アイキャッチ | 60 | 10 Cr | 600 Cr | Genspark |
深掘り壁打ち(o3 API) | 100 | \$0.006 | \$0.60 | o3 |
大型レポート深掘り | 20 | \$0.028 | \$0.56 | o3 |
固定費合計 | — | — | \$24.99 (Genspark Plus) | |
変動費合計 | — | — | \$1.16 ≒ 170円 |
結論:月21ドルちょいで“書く・描く・考える”が全部回る。
僕の旧環境(ChatGPT+Claude+Gemini+気まぐれ課金)の半額以下。
3. 実行フロー(ざっくり三手順)
- アイデアをNotionに放り投げる
- Zapier/Makeで自動的にGenspark → Sparkpage → AI Docsへ流し込み
- 仕上げ段階で必要な箇所だけ
o3_api.ask()
で深掘り/論理チェック
4. 落とし穴と保険
- Sparkpage公開リンクは必ずPrivateへ
- o3 APIはタイムアウト再試行ラッパー必須
- 「Claudeの温度感が欲しい」日は1日プラン課金で逃げ道を残す
さらなる深掘り:実運用オートメーションを“一段”リアルにする
テーマ
「Notion に思いつきを書くだけで、Genspark が記事骨子→AI Docs→画像生成→o3 深掘りまで自動連携。
人力は“チェックと公開”だけ」という仕組みを、コード断片付きで噛み砕く。
1. 全体フロー概観
flowchart LR
A[Notion: BlogIdeas] -->|Zapier Trigger| B(Webhook → Genspark /sparkpage)
B -->|URL + Markdown| C[Notion: SparkpageURL]
C -->|Manual Click| D(Genspark AI Docs)
D -->|Generate Prompt| E(o3 API)
E -->|Deep Comments| F[Notion: o3_Insights]
F -->|Final Edit| G(WordPress Publish)
2. Zapierステップ詳細(コード断片+解説)
- Trigger: New Database Item in Notion
- 対象DB:
BlogIdeas
- 主要カラム:
Title
(テキスト),Keywords
(複数選択)
- Action: Webhooks by Zapier – POST
POST https://api.genspark.ai/v1/sparkpage
Headers:
Authorization: Bearer YOUR_GENSPARK_API_KEY
Body (JSON):
{
"title": "{{Title}}",
"keywords": "{{Keywords}}",
"output_format": "markdown"
}
解説
送るのはシンプルに「タイトル」「キーワード」「出力フォーマット」。
Genspark 側が数十秒で Sparkpage を生成し、JSON で URL と Markdown を返す。
- Action: Update Database Item (Notion)
- 返り値
sparkpage_url
をSparkpageURL
カラムへ書き込む - これで Notion 上に「記事骨子へのリンク」が自動でセット完了。
3. o3 API で“考える”を注入
import openai, os
openai.api_key = os.getenv("O3_API_KEY")
def deepen_with_o3(markdown_text: str) -> str:
prompt = f"""
You are a high-reasoning assistant.
Provide 3 contrarian insights that strengthen this blog outline.
```
{markdown_text}
```
Output in Markdown list.
"""
rsp = openai.ChatCompletion.create(
model="o3-high-reasoning",
messages=[{"role":"user","content": prompt}],
max_tokens=700
)
return rsp.choices[0].message.content
解説
markdown_text
に Sparkpage で吐かれた骨子を丸ごと渡す- o3 は700トークン以内なら 0.006〜0.01 USD 程度
- 返ってきた「逆張りインサイト 3 点」を Notion の
o3_Insights
カラムへ追記
4. 画像生成は Ideogram/Kling を横取り
curl -H "Authorization: Bearer $GENSPARK_KEY" \
-d '{"prompt":"Futuristic co-working space illustration, wide, flat"}' \
https://api.genspark.ai/v1/image
解説
同じクレジットプールを消費。
生成された URL をFeatureImage
カラムに貼る or WordPress 自動アップロード。
5. 最後に WordPress へ一括投稿
- WP-CLI or Zapier WordPress Action
- 本文 =
SparkpageMarkdown + o3_Insights
- アイキャッチ =
FeatureImage
これで 「アイデア → 公開」まで人間稼働は10タップ以下。
—次章では、この自動化を回す際の落とし穴とリカバリープランをまとめる予定です。
AI沼の“落とし穴”と保険プランを先回りで塞ぐ
1. Sparkpageが勝手に公開される事故
- 罠:Gensparkは初期設定が “Public”。下書きなのに世界中にダダ漏れ。
- 保険:テンプレに
visibility=private
を強制セット → Zapier POST の Body に"visibility":"private"
を一行追加。 - さらに:社内ネタは Notion → Genspark の流れを止め、手動で AI Docs にコピペが安全。
2. o3 API の思考遅延&タイムアウト
- 罠:
max_tokens
大きめ+ネット混雑で 60 秒超え → Zapierがジョブ失敗。 - 保険:再試行ロジックを3段階バックオフ (
30s → 60s → 90s
) で実装。
for wait in (30, 60, 90):
try:
... # o3 呼び出し
break
except openai.error.Timeout:
time.sleep(wait)
`
- 代替策:深掘りタスクは夜中にまとめてバッチ処理。日中は4oで軽く回す。
3. クレジット枯渇で画像が解像度詐欺化
- 罠:Ideogram/Klingは高解像度を選ぶとクレジット爆食い → 月末にザラ絵しか出せない。
- 保険:デフォルトを medium に固定。高解像度はアイキャッチだけに限定。
- 裏技:Recraft(無料プラン)で upscaling → .png 差し替え。
4. “Claude ロス”がいきなり来る
- 罠:長文の情緒表現を o3 へ振ると硬すぎて死ぬ。
- 保険:1,200文字以上の読後感重視記事だけは月末に Claude Pro だけ復活課金(\$20)。
5. ラストワンマイル:WordPress → SNS自動連携が事故ツイート化
- 罠:WP Autoshare が勝手に生成した alt テキストをXへ投稿 → 意味不明ハッシュタグ祭り。
- 保険:SNS用カスタムフィールドを Zapier で上書き。
{{Title}} | #Room8 #AIブログ
の固定テンプレで逃げる。
まとめ ── AIツールは“手足”と“脳みそ”で割り切れ
- Genspark は GPT-4.1 搭載の量産マシン。
→ Sparkpage+AI Docs で下ごしらえ、Ideogram/Kling で画像まで一気通し。 - o3 API は “考える専用エンジン”。
→ 必要な瞬間だけ従量課金で呼び出し、逆張りインサイトや論理補強を注入。 - Zapier/Make+Notion で「思いつき → 公開」パイプラインを自動化。
→ 人間はチェック&公開ボタンを押すだけ。 - リスクは先回りで潰す。
- Sparkpageの公開設定 → Private固定
- o3タイムアウト → 再試行ロジック
- 画像クレジット枯渇 → 解像度を中に統一
- 結果:月額 $25〜40 で “書く・描く・考える” を全部カバー。
三刀流サブスク(ChatGPT+Claude+Gemini)の半額以下で、実作業は30分/記事。
教訓:AIは“多機能かどうか”より“役割分担”で選べ。
量産は手足(Genspark)、深掘りは脳みそ(o3)。
今日からあなたも、課金沼じゃなく 課金ダイエット へようこそ。