こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近は、春日井・名古屋を中心に「AIってどう使えばいいの?」っていう相談をよく受けるようになってきました。そう、AIコンサル的なこともやってるんですよ。
そんな中で、まあまあな頻度で耳にするのがこれ。
「AIってなんかズルくないですか?」
「魂がないじゃないですか?」
「自分の頭で考えるべきじゃないですか?」
うん、気持ちはわかる。
でもそれを聞いて、ふと思ったんです。
──あれ? これって中世の“異端審問”じゃね?
AIで作ったアートがSNSで「AIっぽい」とか言われて炎上するたび、
まるで「この魔女は火あぶりにすべきです!」って叫ばれてる気分になる。
そしてAIに拒否反応を示す一部の人たちは、まるで知識を独占してきた中世の聖職者みたいに見えてくるんですよね。
技術が広がることで、自分の価値が薄れるんじゃないかって怖がってる。
でもさ──
それ、起業家としてどうなの?
今回は、「AI批判=現代の魔女狩り」という視点から、
“異端者”であるはずの起業家がどう向き合うべきかを語ってみようと思います。
AIは「魂がない」? それ、誰の話?

最近よく聞くんですよね、「AIの作品には魂がない」ってやつ。
イラストでも、文章でも、音楽でも、AIが関わってると知った瞬間に「それはナシでしょ」って拒絶反応を起こす人。
でも、僕にはこう見えてる。
それ、本当に“魂”の話じゃなくて、
「自分の立場が危うくなるのが怖い」っていう話じゃない? って。
クリエイティブな分野でやってきた人たちの中には、
「努力と才能で這い上がってきた自分」と、「AIで一瞬でそれっぽいものを作れる人たち」を天秤にかけて、
後者を“偽物”と断じたくなる気持ちはわからなくもない。
でもそれ、技術が進んでパワーバランスが変わるたびに繰り返されてきた、歴史あるムーブなんですよ。
- 写真が出たとき、画家は「こんなのアートじゃない」と言った
- DTPが出たとき、写植職人は「デザインが崩壊する」と叫んだ
- そして今、AIが出てきて「魂がない」と言われてる
もう、“いつものやつ”なんですよ。
そしてこの“魂トーク”が一番厄介なのは、中身が検証不能な精神論であること。
それって言い出したら終わりのやつじゃないですか。
SNSで「これAIっぽくない?」って炎上してる光景、最近よく見かけません?
あれって、まるで中世の“魔女狩り”。
「火にくべるべきは誰か?」って、皆で審問官ごっこしてる感じ。
──と、ここまで見てきて思うんです。
そんなに“魂”が大事なら、自分の魂はAIに負けないくらい深いですか?
って。
中世の聖職者と、今のAI否定派ってそっくりじゃない?

15世紀。グーテンベルクが活版印刷を発明したとき、最も恐れたのは誰か?
それは教会──中でも、知識を独占していた聖職者たちだった。
なぜって?
印刷された聖書が各地に広まれば、庶民が“神の言葉”を自分で読めるようになる。
そうなったら、「私たちだけが神の意思を知っている」という既得権が崩れる。
でもそれを正直に言うわけにはいかない。
だからこう言った。
「神の言葉を庶民が読むのは罪だ」
「知恵は人を堕落させる」
「神は無知な者を愛する」
いやいや、それ神が言ったんじゃなくて、
お前らが都合良く言ってるだけだろ。
で、今。
AIで誰でもイラストや文章が作れるようになった。
すると今度は、一部のクリエイターや業界人たちが言い出す。
「AIには魂がない」
「これは文化の破壊だ」
「クリエイターの未来が奪われる」
うん、もうお決まりのパターンですね。
でもこれも──本音は多分こう。
「AIを使えば自分じゃなくてもできちゃう。それが怖い」
それをストレートに言うのはプライドが許さないから、
「クリエイター全体のために言ってるんです」っていう大義名分を持ち出す。
そしてその大義を信じ込むことで、「自分は正義だ」と確信する。
結果、AIを使った人をSNSで吊し上げる“魔女狩り”が始まる。
つまりこういうこと。
正義は、時にいちばん都合のいい“嘘”になる。
中世の教会が「神の名のもとに」知識を縛り、
今の社会が「倫理の名のもとに」技術を縛る。
構造はまったく同じ。
違うのは、時代と使ってる単語だけ。
「まずは自分で考えましょう」教の呪縛

企業の中でもよく聞くフレーズがこれ。
「まずは自分たちの頭で考えるべきじゃないですか?」
うん、言ってることは一見もっともらしい。
だけど僕は、これを聞くたびにモヤっとする。
なぜなら──
“考える”こと自体が目的になって、思考の中身が空っぽなことが多いから。
たとえば、AIを使えば瞬時に5つのアイデアを出せる場面で、
「いや、ここはちゃんと自分の頭で」って何時間も悩んで…結局出てくるのが既視感だらけの案だったりする。
それ、思考してるフリしてるだけじゃない?
僕のスタンスは真逆で、
まずAIに全力で考えさせて、重要な判断だけ自分の頭で考える。
AIは情報整理や発想の“下ごしらえ”が得意。
その上で「これは本当にいいのか?」「今の文脈に合ってるか?」を自分で見極める。
これこそが、AI時代の“自分の頭で考える”ってやつじゃないかな。
でも、この話をするとたまにこう言われる。
「それじゃ人間がバカになる」
「考える力が失われる」
はい、出ました中世の聖職者理論。
それ、ラテン語を独占してた連中が、
「庶民が聖書を読むようになったら神への敬意が失われる!」って言ってたのとまるで同じ構図です。
結局、「思考力」とか「知恵」とかいう美名のもとに、
変化を拒んでるだけなんですよね。
じゃあ聞きますけど──
あなたの“考える”って、本当に考えてますか?
ただの精神論や慣習にしがみついてない?
“自分の頭で考えましょう”って、
もう一種の宗教みたいになってない?
だからRoom8は“異端者”の味方です
AIを使うのがズルいと思われたり、
新しいことを始めようとすると「そんなの無理だよ」って言われたり。
起業って、そういう“目に見えない空気”と戦う瞬間がけっこうあるんですよね。
でも僕は思います。
その空気に負けない人が、ちゃんと時代を動かしていく。
Room8は、そんな人たちのための場所でありたい。
うちには、
「まだ起業するかわからないけど、何かやってみたい」って人も来るし、
「AIを使ってみたいけど、どこから始めたらいいの?」って相談もある。
全部OKです。
僕自身、技術もマーケティングも経理も全部かじってきたジェネラリストなので、
「専門家じゃないけど、何から手をつければいいかわからない」って人の話を聞くのが得意なんですよ。
そして今は、AIが加わったことで、
「思いついたことをすぐ試してみる」っていうスピードが圧倒的に上がりました。
僕はそれを、ひとりでも多くの人に味わってほしいと思ってる。
だからRoom8では、起業支援の一環としてAI活用の相談にも乗ってます。
ChatGPTやGeminiをどう使えばいいか?
自分のビジネスにどう活かせるか?
一緒に試行錯誤していきましょう。
ちなみにRoom8は、今年で12年目を迎えました。
今でこそ「コワーキングスペース」って言葉もだいぶ浸透してきたけど、
11年前にそれを始めたときは、完全に異端扱いでした(笑)
「何それ?貸しオフィス?シェアハウス?」なんて言われて、
説明するところから始まったのを、今でもよく覚えてます。
だから言わせてください。
異端でいい。むしろ、時代がまだ追いついてないくらいがちょうどいい。
「ちょっと相談してみたい」って思ったら、
お気軽にこちらからお問い合わせください。
まとめ:異端を恐れるな、異端を生きろ
AIは魂がない。
AIはズルい。
自分の頭で考えなきゃダメ──
そんな声が飛び交う時代だからこそ、
“異端者”としての感覚を忘れないことが大事だと思うんです。
僕たちは、中世のように火あぶりにされるわけじゃない。
でも、何か新しいことを始めようとすると、
目に見えない“魔女狩り”みたいな空気が、今も確かに存在する。
こういう否定の声って、おそらく“恐れ”から来ている。
中世の聖職者たちが、活版印刷で自分たちの権威が失われることを恐れたように。
彼らは、知識を得るために膨大な時間をかけて努力してきた。
だからこそ、その価値が無意味になることに抗いたくなるのも、正直よくわかる。
でも、僕たちはもう知っている。
この流れは止まらない。
活版印刷が止められなかったように、AIもきっと止まらない。
だったらもう、乗るしかない。
どうせなら、早く乗って先に楽しもうよ。
“異端者”の特権って、そういうことだと思うんです。