こんにちは!
歴史担当&台湾担当&10月からRoom8東京支部のたなかあきらです。
皆さんは自分が元気になる言葉を持っていますか?
ピンチになった時、落ち込んでいるとき、そんな時に自分を救ってくれる言葉があれば有難いですよね。元気になる言葉を持っているか持っていないかで、人生は大きく変わってくると思います。僕もその言葉によって、これまで何度も救われたことがありました。
その一つの言葉は、だ
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ところで、ワタルさんは「元気になる言葉」を持っていますか?
えっ、僕?そうだな~。ありますよ。
どんな言葉ですか?教えて下さいよ。
えっ、いま教えるの?たなかあきらさんの会話、さえぎっちゃったよ。ごめんなさいね。分かったよ、それは・・・・・・・
※まさひろ氏画
それは遠い遠い昔、まだスマホも携帯も生まれていない昔の事であった・・・ある所に、一人の青年が住んでいたんだ。その青年はゲームが大好きで深夜までゲームに明け暮れる日々を送っていたんだ。
はあ、いきなりの展開ですね。どんなゲームだったんですか?
ケーバのゲームだよ。ダビスタだよ。ダービースタリオン。青年は競走馬を育てるゲームにハマって、寝るのも食べるのも惜しまずに、競走馬を育て続けたんだ。
青年はゲーマーですか?その青年はワタルさんですか?それで、強い馬は作れたんですか?
まあまあ。その青年は頑張った、実に頑張ったんだよ。食事をすることも忘れ、寝る時間を削って、いとしい馬を育てることを夢見て、ゲームに没頭したんだ。しかし、なかなか期待できるような強い馬は現れなかったんだ。
雑誌などでは最強馬と言われる馬のパスワードが出回っており、その馬と戦ってみたところ、全く歯がたたなかったんだ。その青年は思ったんだ、やっぱり僕は何をやってもダメなんだろうな、ゲームですら一人前にできない・・・もうゲームは止めよう、と挫折したんだ。
しかし、その青年は同時に気がついたことがあったんだ。自分は何かに没頭する性格の様だ、ばりばりのオタク気質があるんだな、ということにね。当時はオタク=ネクラ、気持ち悪いというイメージがあり、挫折は深まったんだ。
すごいじゃないですか!その青年は、ゲームで自分を見つけたんですね。それでその性格は活かせたのですか?
※作画 まさひろ氏
ここからはマジメな話なんだ。オタクならとことんオタクぶりを発揮してみよう。ちょうど卒業論文を書く時期でもあったので、青年は大学に行って来る日も来る日も実験をやり続けたんだ。自分で色々考え、試作品を作りテストを繰り返す日々だったんだ。いわゆる、実験くんになったんだよ。
へえ~、ワタルさん、いや青年は頑張ったんですね。
おほん、青年は実によく頑張ったんだ。とことん実験くんになって、夜遅くまでごりごりと実験機器を回していたんだ。
ドラマにでてくるように白衣でもきて、キリリとやっていたんでしょうね。
そうだといいけどね(笑)。実際は、ヨレヨレのTシャツをきて、手は真っ黒にして、埃っぽい実験室の中でくしゃみをして鼻水をたらしなたらやっていたんだ。なぜそんなに頑張ったのか、よく分からなかったけどこれまでの人生の中で一番頑張った、って言っていたな。そして、粘り強く研究をやり続けとても分厚い卒業論文を書き上げたんだ。
すごい!やりましたね、青年!
卒業論文も書き上げて青年が自己満足に浸っていたところ、思わぬ敵があらわれたんだ。その青年は攻撃を受けて心のひざを折り、深く落ちこみ始めたんだ。
どどんな攻撃を受けたんですか?
ミサイルで爆撃されたわけじゃないけど。卒論の内容、ここ部分は間違っている、何でそんな考えなんだ・・・とか、卒論でやった実験の結果は何の意味があるのだ?何なんだこれは?とか。
ひ、ひどい言葉ですね。
皆にたたかれた青年は、思ったんだ。結局頑張っても、何事も上手く行かない。頑張っても意味はないんだ、頑張っちゃダメなんだ・・・。青年はひどく落ち込んだんだ。
※作画まさひろ氏
その時だ。その青年の前に、教授がやって来たんだ。
「いやあ、君はとても頑張ったね。結果は気にせず、どんどんやればいいよ。」
「君ならきっと、どこでもやっていける」
単細胞な青年の心にその教授様の言葉が深く鳴り響き続け、もりもりと元気を取り戻していったんだ。僕はどこでもやっていけるんだ!そう思うと、大いに励まされ力がみなぎって来たんだ。
いい言葉ですね。その言葉を言われたら、だれでも元気が出ますよね~
青年の目には、教授様は神様のように見え、お言葉は祝詞のように聞こえたんだよ。苦しい事、困難な事があって心が折れそうになった時、青年はその祝詞を心で繰り返すんだ。
「君ならきっと、どこでもやっていけるよ」
「僕ならきっと、どこでもやっていけるんだ」
※作画、まさひろ氏
さらに、その青年は同時に気がついたことがあったんだ。自分は何かに没頭する性格がはばりばりのオタク気質かも知れないけど、あまり結果にこだわっていないんだ。結果よりも、何かに没頭している自分の存在に満足し、熱中しているプロセスを楽しんでいることに気がついたんだ。自分は新種のオタクかも知れない、世の中にいる根暗のオタクとは違うんだ、と妙な解釈をして挫折は浅くなっていったそうだ。
何だか、普通の人には理解できない状況になっちゃってますけど、その青年どうなったのですか?
その青年、パワーワードである最強の祝詞を手に入れ、自信を取り戻し、卒業論文も提出したという、絶好のコンディションになったんだ。そして、自分はプロセスをオタク的に楽しむんだ!という悟りも手に入れたんだ。
ええ、ええ、ええ、そうでしたね。
※作画 まさひろ氏
青年は一度挫折したダビスタのゲームを再びやり始め、夜寝ることも食事をすることも忘れ昼夜構わず没頭するのでした。
そ、それって、ダメじゃないですか~
おしまい
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最後まで読んでくださり有難うございました。
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再びこんにちは、たなかあきらです。
その後、青年は体を壊しようやくゲームに見切りをつけ、歴史の道に進むのでした。
おしまい。
たなかあきらブログ:イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ
まさひろ氏インスタ:まさひろ