小規模ビジネスの成功に必要な『三方良し』と『顧客目線』:人材・顧客・地域を大切にする経営の秘訣

こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
先日、飲食業界で長年にわたって接客や人材育成に力を注いできた谷野剛一さんのお話を聞く機会がありました。谷野さんの著書『接客バカ 人生をかけて飲食店で働くアルバイトたちの胸熱ストーリー9』にも登場する、スタッフや顧客、地域を大切にする「三方良し」の考え方が、僕の心に響きました。特に、小規模ビジネスを運営する僕たちにとって「三方良し」は、日々の経営の中で役立つ考え方だと改めて感じたんです。三方良しはビジネス哲学としても非常に重要です。

また、僕の経営の師匠であるMonkeyFlipの社長である岸正龍さんからも、よく「お客様目線を忘れないように」と繰り返しアドバイスされています。できていないからではなく、「常にお客様目線を自分に言い聞かせないと、つい利益に目が向いてしまう」とのこと。この教えが、僕自身の経営においても重要な指針となっています。谷野さんの「三方良し」と岸さんの「お客様目線」、これらは実は同じ方向を目指しているのかもしれませんね。

今回は、こうしたお話をもとに、「人材」「顧客」「地域」を大切にした小規模ビジネスの成長戦略についてお伝えします。

小規模ビジネスにおける「三方良し」の考え方

三方良し の考え方を表す抽象的なイメージ

「三方良し」は、近江商人の経営哲学として知られる「売り手良し、買い手良し、世間良し」の考え方です。谷野さんの話を聞いて、「三方良し」は単なる理想論ではなく、実際の現場でも活きる考え方なのだと実感しました。小規模ビジネスであっても、スタッフ・顧客・地域のすべてを大切にすることで、信頼されるビジネスを築くことができます。

スタッフ(人材)を第一に考える姿勢が成長の鍵

谷野さんは、「スタッフが成長を感じ、働きがいを見出せる職場を作ることが、顧客満足や売上につながる」とおっしゃっていました。時給や待遇も大切ですが、それ以上に「働く喜び」「成長できる場」という価値が人材の意欲を引き出します。小規模ビジネスでも、スタッフが「ここで成長している」と感じられる環境を作ることが大切です。

スタッフの成長をサポートする方法

  1. 意見を引き出す機会を設ける
    谷野さんは、アルバイトスタッフと一緒にまかないを食べ、本音や要望を引き出す時間を設けていたそうです。これによって、スタッフが「成長したい」という深層的なニーズを知り、成長支援に力を入れるきっかけになったそうです。
  2. 学びと成長の場を提供する
    スタッフが自己成長を実感できるような勉強会やスキル向上の機会を作ると、働く意義が深まります。小規模ビジネスでも、個人の目標や強みを活かした成長の場を用意しましょう。
  3. 意義を感じる職場を作る
    成長を実感できる職場環境が、「この会社で働く価値」を感じさせます。谷野さんのように、スタッフとともに成長を目指す姿勢が大切です。

顧客(買い手)との信頼を築く

岸さんの「お客様目線を忘れずに」という教えも、ビジネスの基本です。どれだけビジネスが順調でも、顧客の視点に立つ姿勢を維持しないと、信頼関係が損なわれます。顧客との信頼関係が、リピーターや口コミの広がりに結びつき、ビジネスの安定成長を支えます

顧客満足度を上げるポイント

  • スタッフ満足と顧客満足の関連性
    スタッフがやりがいを持って働いていると、その雰囲気が顧客にも伝わります。顧客とスタッフが心地よく交流できる場が、顧客満足につながります。
  • 丁寧で一貫性のある対応
    小規模ビジネスでは、リピーターや常連のお客様と特別な関係を築くことが可能です。岸さんの教えに従い、お客様に寄り添うことで、長期的な信頼を築きましょう。

地域社会(世間)への貢献がビジネス基盤を強くする

地域社会に貢献する日本の小規模ビジネスの姿 三方良し

谷野さんの「三方良し」の考えに沿って、地域社会に貢献することもビジネスにとって重要です。地元の人々と良い関係を築くことで、ビジネスが地域に根付き、地域からも応援される存在になれます。

地域に根ざすための工夫

  • 地元イベントへの参加
    地域の清掃活動やお祭りへの協賛など、地元に貢献する機会を作ることで、「地元を大切にする企業」という印象を持ってもらえます。
  • 地域情報の発信
    ソーシャルメディアやブログで地域の出来事やイベント情報を取り上げることで、地域の一員としての発信ができ、地域住民とのつながりも強くなります。

「三方良し」を実践するためのアクションプラン

小規模ビジネスチームが 三方良し アクションプランを考える場面
  1. スタッフと対話の場を持つ
    まかないや定期的なミーティングで、スタッフの本音を聞き出し、成長をサポートする仕組みを作りましょう。
  2. 顧客に寄り添った接客を心がける
    岸さんの言葉を胸に、お客様とのコミュニケーションを丁寧に行い、顧客視点を忘れずに接客することで、信頼関係が築けます。
  3. 地域社会に貢献する活動を実践する
    地域イベントや活動に積極的に参加し、地元に根ざした存在として、応援される企業を目指しましょう。

まとめ:小規模ビジネスに必要な「三方良し」と「顧客目線」

谷野さんの「三方良し」の考え方と、岸さんの「お客様目線を忘れない」という教えを組み合わせることで、小規模ビジネスでも長期的に信頼される経営が可能になります。スタッフが成長し、顧客が満足し、地域に根付いたビジネスを目指すことで、安定したビジネス基盤を築けるでしょう。

さらに、こうしたビジネスの成長に関する具体的なアドバイスや相談が必要な場合は、ぜひRoom8のコワーキングスペースにお越しください!僕たちは、あなたの挑戦を心から応援しています。

この記事を書いた人

コワーキングスペース 代表 鶴田 賢太

こんにちは、「雑種系」起業アドバイザーの鶴田です。20年以上、様々な分野を渡り歩いてきた経験を活かし、今は春日井市でコワーキングスペース「Room8」を運営しながら、起業家の皆さんのサポートをしています。

私の旅は大学時代に取得した日商簿記1級から始まりました。その後、富士通グループでSEとして6年間働き、ITの世界で幅広い知識を得ました。Windowsから Mac、Linuxまで、様々なシステムを扱えるようになりました。

2014年、「人と人とが繋がる場所を作りたい」という思いから、Room8を立ち上げました。立ち上げから約2年後の2016年には、その取り組みが中日新聞に取り上げられ、地域のケーブルテレビにも何度か出演させていただきました。

ここRoom8では、簿記の知識を活かした財務相談や、IT時代の経験を生かしたパソコン相談など、これまで積み重ねてきた「バラバラな」経験が不思議と一つにつながり始めたんです。

起業家の皆さんの中には、パソコンに詳しくない方も多いんです。基本的な操作方法から便利な使い方、効率的なツールの紹介まで、幅広くサポートしています。実は、私自身がパソコン好きだったことがきっかけでIT業界に転身したんですよ。今でもITへの情熱は冷めず、最新のAI技術も積極的に活用しています。

Webサイト制作事業も手がけ、100社以上のサイトを作成してきました。SEO対策にも力を入れ、以前は「名古屋 コワーキングスペース」で検索1位を獲得したこともあります。数年前には、あるアプリのマーケティングで6ヶ月で2万PVを達成するなど、デジタルマーケティングの分野でも成果を上げてきました。

補助金申請のサポートも行っています。小規模事業者持続化補助金は自身で3回採択されただけでなく、Room8会員のサポートでも15回以上の採択実績があります。以前はIT補助金のIT導入支援事業者としても登録していました。

FP技能検定2級も持っているので、起業家の皆さんの財務面でのアドバイスもできます。「簿記の知識」「ITスキル」「FPの知識」「補助金申請のノウハウ」。かつては「バラバラ」と言われたこれらの組み合わせが、今では起業家の皆さんのサポートに大いに役立っています。

これからも地域に根ざしながら、新しいチャレンジを続けていきたいと思っています。最近のマイブームは人工知能(AI)、特に生成AIです。これも将来、きっと皆さんのお役に立てる日が来るはず。そんな期待を胸に、日々学び続けています。

このブログでは、財務、IT、マーケティング、補助金申請のコツ、そしてAIまで、幅広いテーマについて、私の経験や気づきをお伝えしていきます。「バラバラ」と思えた経験が、実は大きな強みになる。そんな可能性を、皆さんと一緒に探っていけたら嬉しいです。

起業を考えている方、新しいチャレンジを模索している方、ぜひRoom8に足を運んでみてください。きっと、思いもよらない出会いや気づきが待っているはずです。一緒に、この学びの旅を楽しみましょう!