こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近、「AIでプレゼン資料作成」なんて言葉が当たり前になってきましたが、
いざAI任せでスライドを作ってみると、なんだか“物足りない”仕上がりになった経験、ありませんか?
その違和感の正体、ほとんどが“構成(型)選び”の失敗です。
どれだけ優秀なAIでも、伝えたい内容や状況にピッタリのフレームワーク(型)を選ばなければ、
どんなに見た目が整っていても、中身がスカスカな「説得力ゼロ資料」になってしまいます。
僕も名古屋・春日井エリアでAIコンサル的な相談を受ける中で、
「AIで資料を作ってみたけど、説得力がない」「結局、どんな構成で伝えればいいか迷走した」
そんな声を何度も耳にしています。
そこで今回は、
「伝わるプレゼン資料」を作るための“構成(フレームワーク)選び”に焦点を当て、
主要なフレームワークの特徴と、AIに最適な型を選ばせるプロンプトの作り方まで解説します。
「AIに全部任せて楽したい」──そんな時こそ、まず“構成選び”の重要性を見直してみてください。
AIを活かすも殺すも、“型”次第です。
- 主要プレゼン資料フレームワーク・まとめ
- PREP法(Point-Reason-Example-Point)
- 起承転結
- DESC法(Describe-Express-Specify-Consequences)
- SDS法(Summary-Details-Summary)
- AIDMA(Attention-Interest-Desire-Memory-Action)
- AISAS(Attention-Interest-Search-Action-Share)
- PASONA(Problem-Agitation-Solution-Narrow down-Action)
- FABE(Feature-Advantage-Benefit-Evidence)
- ベネフィット型
- 問題解決型
- ピラミッドストラクチャー
- 三段論法
- カスタマージャーニー
- フレームワーク比較表|メリット・デメリット・向き不向き
- シーン別おすすめフレームワーク早見表
- プレゼン構成診断プロンプト
- まとめ|AIと“戦略会議”する時代のプレゼン資料づくり
主要プレゼン資料フレームワーク・まとめ
ビジネスでAIに資料を作らせる前に、“型”を押さえておかないと地獄を見るのは確定事項です。
ここではプレゼンや企画書、営業資料で使える主要フレームワークを一気に解説します。
――型の選択ミスは、全体会議で“伝わらない刑”に処される第一歩。
PREP法(Point-Reason-Example-Point)
結論→理由→具体例→再結論。ビジネスで最も使われる論理型の王道。
短い時間で要点をズバッと伝えたい場面や、上司に「で、結局何が言いたいの?」と詰められる未来を回避したい人に最適。
ただし単調になりやすいので、連発すると“プレゼン自販機”扱いされる危険性も。
起承転結
物語やストーリーで流れを組み立てる日本人おなじみの型。
“起”で導入、“承”で説明、“転”で意外性や転換点、“結”でまとめ。
感情を動かしたい・印象に残したい場面に強いが、話が長くなりがち&論点ブレやすいので注意。
オチが弱いと「何が言いたかったの?」と全員が寝静まる。
DESC法(Describe-Express-Specify-Consequences)
状況説明→自分の気持ち→具体的提案→それによる結果。主に交渉・合意形成やフィードバックで使われる。
対立を避けつつ建設的な話し合いをしたいときに強いが、日本人の“空気読み”文化だと意外と難しい。
伝え方を間違えるとただの説教タイムになりがち。
SDS法(Summary-Details-Summary)
要点→詳細→再要約で進行する、スッキリ型。
会議報告や「とりあえず手短にまとめて」と言われた時の必殺技。
要点重視しすぎて説明不足になると「これ結局何だったっけ?」状態に。
AIDMA(Attention-Interest-Desire-Memory-Action)
広告・販促資料の定番。“人の購買心理”を5段階で追いかける。
注意を引き→興味を持たせ→欲求を煽り→記憶に残し→行動させる。
ただし「記憶」に頼る構成は今どき微妙。スマホ脳には響きづらい。
AISAS(Attention-Interest-Search-Action-Share)
AIDMAの進化系。ネット時代の“検索・シェア”行動に最適化。
注意→興味→検索→行動→共有の流れで、Webマーケ・SNS施策の基本。
「検索しない層」やオフライン施策には刺さらないのが難点。
PASONA(Problem-Agitation-Solution-Narrow down-Action)
問題提起→煽り→解決策→対象絞り込み→行動喚起の順で展開。
営業やDM、コピーライティングの鉄板フレームワーク。
煽りパートが露骨すぎると“うさんくさい”認定されるリスクも大。
FABE(Feature-Advantage-Benefit-Evidence)
商品の特徴→優位性→利益→根拠を順に説明。営業トーク・商品紹介で超定番。
「この商品、結局どこがスゴいの?」を説得力高めに説明できる。
使い回しすぎると“テンプレ営業”で一蹴される恐れあり。
ベネフィット型
徹底的に“お客様のメリット”を前面に出す型。
「これを使えばあなたはこう変わる」…要は“相手得重視”の究極系。
ただしメリット連呼が薄っぺらくなると逆効果。
問題解決型
課題→解決策→結果のロジカル三段活用。企画・提案書や課題解決型営業に。
相手の“痛み”をうまく拾えれば爆発力がある。
ただし“問題が無い”相手には何も響かない。
ピラミッドストラクチャー
結論から始め、理由や根拠をピラミッド状に積み上げる超論理型。
コンサル資料の鉄板で「ロジカルな説得」を狙いたい時に最適。
前提がズレていると“論破されて終了”コース。
三段論法
大前提→小前提→結論という古典的ロジック。哲学好き・理屈屋の常套手段。
思考の筋道をシンプルに示せるが、前提がグラグラだと全部吹き飛ぶ諸刃の剣。
カスタマージャーニー
顧客の「認知→興味→比較→購入→ファン化」まで、時系列で感情や行動を見える化。
マーケやプロダクト開発、Webサービス企画で効果大。
ジャーニーを“机上の空論”で描くと現場で総スカンを食らう。
フレームワーク比較表|メリット・デメリット・向き不向き
フレームワーク | メリット・強み | デメリット・落とし穴 | 向いている場面・シーン |
---|---|---|---|
PREP法 | 結論が伝わりやすい。論理的で短時間OK。 | 単調になりやすい。 | ビジネス説明・営業・会議 |
起承転結 | ストーリー性・感情に訴求。 | 長くなりがち・論点ブレやすい。 | プレゼン・スピーチ・物語調 |
DESC法 | 対立を避けやすい。合意形成がスムーズ。 | 馴染みが薄く使いづらい。 | 交渉・フィードバック・人事面談 |
SDS法 | 簡潔で分かりやすい。要点明確。 | 説明不足になりがち。 | 報告・状況共有・短いプレゼン |
AIDMA | 消費者心理を意識した流れ。 | “記憶”に依存しやすい。 | 広告・販促・リアル店舗セールス |
AISAS | 検索・シェア行動まで設計。 | オフラインや高齢層には刺さりにくい。 | Webマーケ・SNS施策・若年層向け |
PASONA | 煽り力・引き込み力が高い。 | 煽りすぎは信頼ダウン。 | セールスコピー・DM・広告 |
FABE | 論理的で信頼性UP。強みを的確に伝えられる。 | テンプレ感が出やすい。 | 商品紹介・営業資料・プレゼン |
ベネフィット型 | 顧客目線で共感されやすい。 | メリット連呼で薄っぺらくなりがち。 | 提案資料・セールス・サービス説明 |
問題解決型 | 課題からの説得力が強い。 | “問題”がなければ空振り。 | 提案書・コンサル資料・改善報告 |
ピラミッド | 超論理的で説得力大。多層情報を整理できる。 | 前提ミスで全崩壊。初心者には難解。 | コンサル資料・戦略説明・企画書 |
三段論法 | 論理筋道が明確。 | 前提ミスで全て崩れる。 | ロジック説明・検討資料・理屈重視 |
カスタマージャーニー | 顧客視点を網羅的に設計。 | 机上の空論化リスク。 | マーケ企画・プロダクト設計・戦略会議 |
シーン別おすすめフレームワーク早見表
どの型を選ぶかで“伝わり方”がまるで違います。
ビジネス・営業・企画・社内報告…あなたの目的別に最適なフレームワークをピックアップ。
シーン・用途 | おすすめフレームワーク | 補足ポイント |
---|---|---|
営業・セールス | FABE、ベネフィット型、AIDMA、PASONA | 商品の強み+メリット+アクションで購買を促進 |
社内報告・状況共有 | SDS法、PREP法、ピラミッド | 短時間・要点重視で効率的な伝達 |
交渉・合意形成 | DESC法、問題解決型 | 感情の調整・建設的な提案でWin-Winを目指す |
プレゼン・スピーチ | 起承転結、PREP法 | ストーリー性・論理性のバランスが重要 |
Webマーケ・SNS戦略 | AISAS、カスタマージャーニー | 行動・共有・拡散を前提とした設計 |
企画書・改善提案 | 問題解決型、ピラミッド、三段論法 | 論理構成+解決策提示で納得感を作る |
商品紹介・サービス説明 | FABE、ベネフィット型、PREP法 | 強み+ベネフィット+結論で短く印象づける |
戦略立案・コンサル資料 | ピラミッド、カスタマージャーニー | 多層的な視点・顧客体験の流れも同時に可視化 |
プレゼン構成診断プロンプト
「どの型を選んだらいいか毎回迷う」「プロンプトのコピペ&差し替えが面倒くさい」という人へ。
Room8おすすめの“対話式フレームワーク診断プロンプト”を使えば、
AIが1つずつ質問してくれるので、入力するだけで最適な資料の型(フレームワーク)を提案してくれます。
このプロンプトの使い方
- 下記の診断プロンプトをAI(ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotなど)にコピペして実行。
- AIが【目的】【想定読者】【伝えたい内容】【プレゼン時間】の4項目を順番に質問してくるので、その都度回答。
- すべて入力し終えたら、あなたの目的に合うフレームワーク(型)を提案してくれる。
【プレゼン構成診断プロンプト】
あなたはビジネス資料やプレゼン構成の専門家です。
まず、これから資料・プレゼンを作りたい人にヒアリングを行い、
【目的】【想定読者】【伝えたい内容】【プレゼン時間】の4項目を一つずつ質問してください。
全ての回答をもらったら、下記リストから最適なフレームワーク(型)を1つだけ選んでください。
その理由も添えてください。
フレームワーク名は必ず以下の中から選んでください。
【使えるフレームワーク一覧】
PREP法/起承転結/DESC法/SDS法/AIDMA/AISAS/PASONA/FABE/ベネフィット型/問題解決型/ピラミッド/三段論法/カスタマージャーニー
▼最終的な出力フォーマット
・おすすめフレームワーク名(上記リストから1つ)
・その理由(プレゼン時間も踏まえて簡潔に)
この診断プロンプトのメリット
- ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotなど主要な生成AIですぐ使える
- 目的や状況に合わせて“最適な型”をAIが判断してくれる
- ヒアリング型なので、迷わずラクに使える
「型が決まらないから前に進まない…」そんな人ほど、まずはこの“対話式フレームワーク診断プロンプト”を試してみてください。
まとめ|AIと“戦略会議”する時代のプレゼン資料づくり
AIで資料を作るって、もはや「丸投げ」じゃなく、
「目的をAIに説明して、一緒に型や伝え方(=戦略)を相談し、最終的に人がGoを出す」――
これが2025年の当たり前。
構成(フレームワーク)も“AIに選ばせる”のが基本路線だけど、
そのためには人間側が「伝えたい目的」や「状況」をちゃんと伝える必要がある。
結局のところ、「AIと共同作業で“伝え方”を決めていくプロデューサー役」に回らないと、
どんなに便利なAIを使っても、誰の心にも響かない“量産型スライド”で終わる。
AI時代の勝ちパターンは、
「目的を言語化→AIに相談→戦略(型)を一緒に決める→最後に自分でGoサイン」
この流れをサボらず回すこと。
“対話式フレームワーク診断プロンプト”は、その最初の一歩――
「AIに“型選び”を相談し、意思決定は自分」という“現代的な資料づくり”を、ぜひ一度試してみてください。