決意表明すると達成できない研究結果から学ぶ科学的目標設定法|AIコミュニティー立ち上げ実例

こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!

最近AIコミュニティーを立ち上げようと思ってるんですが、「今年こそは絶対やるぞ!」みたいな熱い決意は一切ありません。むしろ「とりあえず100人で計算してみるか」程度の温度感です。

なぜかって?実は心理学の研究で「決意表明すると達成率が下がる」ってことが分かってるからなんですよ。

ニューヨーク大学のピーター・ゴルヴィッツァー教授の研究によると、目標を他人に宣言した人の方が、黙って取り組んだ人より達成率が低いという結果が出てます。脳が「宣言した時点で達成した気分」になっちゃうらしいんです。

じゃあ僕たちはどうすればいいのか?決意も宣言もダメなら、目標なんて立てちゃいけないってこと?

いえいえ、そんなことはありません。科学的に正しい目標設定法があるんです。そして今回、僕自身がその手法を使って実際にAIコミュニティーを立ち上げる計画を、リアルタイムで公開しちゃいます。

なぜ「決意」は逆効果なのか?科学が教える真実

なぜ「決意」は逆効果なのか?科学が教える真実

決意表明の罠:脳の勘違いメカニズム

ゴルヴィッツァー教授の実験では、参加者を3つのグループに分けました:

  1. 決意表明グループ:目標を周囲に宣言
  2. 黙々実行グループ:目標を誰にも言わずに取り組む
  3. 進捗報告グループ:定期的に進捗を報告

結果は驚くべきものでした。決意表明グループの達成率が最も低く、進捗報告グループが最も高かったんです。

脳科学的には、宣言することで「社会的承認」を先取りしてしまい、ドーパミンが分泌されて満足感を得てしまうのが原因とされています。つまり、宣言した時点で「やった気分」になっちゃうわけです。

ドミニカン大学の決定的研究

さらに決定的だったのが、ドミニカン大学ガイル・マシューズ博士の研究です。267人を対象にした実験で、以下のような結果が出ました:

  • 目標を書かないグループ:達成率43%
  • 目標を書くグループ:達成率61%
  • 定期報告するグループ:達成率76%

つまり、決意表明ではなく「定期的な進捗報告」が最も効果的だったんです。

僕のブログ260日継続が成功した理由

実は僕、ブログを260日連続で書き続けてるんですが、最初に「毎日ブログ書くぞ!」なんて決意表明は一切しませんでした。

きっかけは単純で「AI使えば30分でブログ書けるんじゃない?Room8の集客もしたいし、AIのワードでお客さん集めたいし、毎日書くか」程度の軽い気持ちでした。

そして戦略的に選んだのが、ほとんど稼働していなかったX(旧Twitter)での進捗報告。Facebookは知り合いばかりなので、失敗した時に恥ずかしいし、応援されて断念とか目も当てられないですからね。

でも「もし長期間続いたとき『ほら、これだけ続いてるでしょ!』って証拠が欲しい」と思ったんです。ブログの日付は後から変更できるけど、Xの投稿は変更できませんから。

そうやって「ブログ○日目」を誰も見てないXに投稿し始めたら、いつの間にか「途切れさせるわけにはいかない(誰も見てないけどバレる)」という謎の責任感が生まれて、結果的に毎日コツコツ続けられてるんです。

現在は日214ユーザーのアクセスがあり、SEO効果も出始めています。

「決意」と「設定」は全く違う:科学的目標達成の本質

「決意」と「設定」は全く違う:科学的目標達成の本質

決意表明の正体:感情的コミットメントの罠

多くの人が陥る間違いがこれです。皆さんの周りにもいませんか?こんな投稿をする人:

「大手企業の新規事業メンバーに選ばれました!!今度こそ業界のトップを目指します!3年以内に売上10億円達成予定です!皆さま応援よろしくお願いします!」

とか

「ついに念願の起業しました!!来年は従業員20名の会社にして、5年後にはIPO目指します!夢が現実になった瞬間です!」

さらに、こんな投稿もよく見かけます:

「やっぱり痩せたい!何度も挑戦して何度も失敗してるけど、今度こそ本気です!みなさん応援してください!甘いもの食べてたら怒ってください!#言葉は現実に #自己暗示」

注目すべきは「何度も挑戦して何度も失敗してる」という部分。つまり、決意表明→失敗のサイクルを繰り返してるんです。それなのに、また同じ手法(決意表明)を使ってしまう。

これこそが決意表明の恐ろしさです。一時的な高揚感があるので「今度こそは」と思ってしまうんですよね。

脳が「社会的承認を得た」と勘違いして、モチベーションが下がってしまうからです。

正しいアプローチ:決意 vs 設定

では、科学的に正しいアプローチとは何か?

例えば、僕がRoom8でAIコミュニティーを立ち上げようと考えているケースで比較してみましょう。

❌ 決意表明:「今年こそRoom8でAIコミュニティー100人絶対達成するぞ!地域のAI活用を変える!みなさん応援してください!」

  • 感情的にコミット
  • 完璧主義になりがち
  • 失敗=人格否定と感じる
  • 調整が効かない

⭕ 仮設定:「とりあえず100人で計算してみるか。月5,500円なら月55万円。現実的にはまず3ヶ月で20人かな」

  • 論理的なスタート地点
  • 調整前提で考える
  • 失敗=データと捉える
  • 柔軟性を保つ

この違い、分かりますか?前者は感情論、後者は計算から始まってるんです。

実例:AIコミュニティー立ち上げの思考プロセス

実際に僕が今やっている思考プロセスを公開しちゃいます:

Step1:漠然とした願望
「AIコミュニティーやりたいなぁ。Room8の集客にもなるし、AI相談も増えてるし」

Step2:計算のための仮設定
「とりあえず100人で設定してみるか。月5,500円×100人=月55万円の売上になるな」

Step3:逆算思考
「100人集めるには、まず3ヶ月で20人が現実的かな?いきなり100人は無理でしょ」

Step4:行動レベルに落とし込み
「3ヶ月で20人集めるには毎日何をすればいい?ブログ書いて、SNS投稿して、相談会やって…」

この時点で重要なのは、100人という数字に一切執着していないこと。50人でも200人でも、状況に応じて調整すればいいんです。大事なのは「毎日やること」を明確にすることです。

なぜこのアプローチが機能するのか

ドミニカン大学の研究が示すように、定期的な進捗報告が76%の達成率を生むのは:

  1. 柔軟性の確保:目標は調整可能な仮置き
  2. 行動重視:結果より過程にフォーカス
  3. 継続的改善:PDCAサイクルの自然な発生

つまり、目標は「方向性を示すコンパス」であって、「絶対に到達すべき絶対座標」ではないんです。

僕のブログ260日継続も、この原理が働いた結果なんですよね。「毎日書くぞ!」という決意ではなく、「AI使えば30分で書けるかな」という軽い仮説から始まって、Xでの進捗報告システムを作った。結果として続いてるだけです。

実践編:AIコミュニティー立ち上げの科学的計画

実践編:AIコミュニティー立ち上げの科学的計画

現在の基盤状況

まず、僕の現在の状況を整理してみます:

既存の資産

  • ブログ260日継続(日214ユーザー、SEO効果出始め)
  • Room8というリアル拠点(春日井市)
  • AI・DX相談の実績(地元で相談が増加中)
  • ビジネス現場とAIのギャップを知る立場

ターゲット設定

  • 中小企業経営者・フリーランス・起業家
  • 月5,500円で月1万円以上の価値を求める人(ROI重視)
  • サラリーマン層は除外(給料固定、自己投資動機が薄い)

なぜこのターゲットかというと、サラリーマンの方って「会社のお金でやればいい」って思考になりがちなんですよね。自分のお金を出してでも学びたい、稼ぎたいって人じゃないと、コミュニティーは機能しません。

最終目標の仮設定

AIコミュニティー100人(月55万円売上)

ただし、これは「計算のスタート地点」であって、絶対達成すべき目標ではありません。50人でも十分かもしれないし、200人になるかもしれない。重要なのは、この数字から逆算して行動計画を立てることです。

科学的アプローチを元にした行動目標の立て方を一緒に学んでいこう

ここからが科学的アプローチの本領発揮です。感情的な「頑張る」ではなく、具体的な行動に分解します。

Phase1: 準備期間(2ヶ月間)

  • 毎日ブログ:AI関連キーワードでSEO対策
  • 週2回SNS:ターゲットの悩み喚起投稿
  • 週1回:Room8で無料AI相談会開催
  • 毎週月曜2時間:ランディングページ制作作業

Phase2: 準備期間(2週間)

  • モニター20名限定募集(5,500円、通常11,000円設定)
  • 毎日SNS:カウントダウン・残り枠告知
  • 個別相談:モニター制度の説明

Phase3: 運営期間

  • コンテンツ提供・成功事例収集
  • 口コミ・紹介制度運用

管理の仕組み:継続可能な進捗報告システム

ここが最も重要な部分です。ドミニカン大学の研究で76%の達成率を生んだ「定期的な進捗報告」をどう仕組み化するか。

週次振り返りシステム

  • 毎週金曜18-19時:振り返り・翌週計画
  • 自分でコントロールできることのみを行動目標化
  • 結果目標ではなく行動目標を追跡

例えば:

  • ❌「今週5人入会させる」(コントロール不可)
  • ⭕「今週ブログ7本、SNS投稿14回、相談会1回」(コントロール可能)

3ヶ月サイクルでの戦術見直し

  • Phase1終了時:ブログアクセス数、SNS反応率、相談会参加者数を分析
  • 数字が悪ければ戦術変更、良ければ継続
  • 「100人」という最終目標も必要に応じて調整

進捗の可視化

  • ブログは「ブログ○日目」でX投稿(既に実証済み)
  • 相談会は参加者数を記録
  • SNSは反応数を週次でチェック

科学的アプローチの肝:76%の達成率が示すもの

ドミニカン大学の研究結果を改めて確認しましょう。定期報告グループの達成率76%というのは、この手法を使った人の76%が実際に目標を達成したということです。

これが示すのは:

  • 現実的な設定をしていれば、多くの人は目標達成できる
  • 科学的手法を使えば、ちゃんと行動を継続できる
  • でも100%ではない

残り24%が達成できない理由は:

  • 病気、予想外の変化、イレギュラーな事情
  • 計算ミスで設定が無謀だった(これが意外と多い)
  • 途中で優先順位が変わった

つまり、感情的な決意表明ではなく、論理的な計画と継続的な報告システムがあれば、10人中7-8人は目標達成できるということ。これって十分すぎるほど高い確率ですよね。

重要なのは「完璧を求めない」こと。失敗の24%には「設定ミス」も含まれているので、途中で目標調整することも科学的アプローチの一部なんです。

なぜこの計画が機能するのか

この計画の設計ポイントは:

  1. 段階的スケール:いきなり100人ではなく、まず20人。20人でも多いと思えば5人でもいい
  2. 既存資産活用:ブログ継続実績、Room8拠点、相談実績
  3. 測定可能性:全ての行動が数値化できる
  4. 調整可能性:3ヶ月ごとに見直し前提

感情的な「絶対やるぞ!」ではなく、論理的な「とりあえずやってみるか」から始まって、科学的な進捗管理で継続する。これが76%の達成率を生む秘訣です。

僕だって、実際に始めてみて「20人も無理だわ」と思ったら、迷わず5人に下げますよ。目標に執着して挫折するより、現実的な数字で継続する方がよっぽど価値があります。

まとめ:決意は胸に秘めて、計画は科学に基づけ

まとめ:決意は胸に秘めて、計画は科学に基づけ

今日の要点

「決意すると達成できない」という研究結果から学んだことをまとめると:

❌ やってはいけないこと

  • 感情的な決意表明をSNSで発信
  • 「今度こそは」の精神論で挑戦
  • 完璧主義で100%を求める
  • 失敗を人格否定と捉える

⭕ 科学的に正しいアプローチ

  • 目標は「計算のスタート地点」として仮設定
  • 行動目標に分解して、コントロール可能なことにフォーカス
  • 定期的な進捗報告システムを構築
  • 76%の達成率で十分と割り切る

僕の挑戦をリアルタイムで追跡しませんか?

今回公開したAIコミュニティー立ち上げ計画、僕自身も結果が分かりません。成功するかもしれないし、途中で5人に下方修正するかもしれない。

でも、そのプロセス自体が科学的目標達成の実証実験になります。決意表明ではなく、進捗報告として今後もブログで公開していきますので、良かったら観察してみてください。

失敗しても成功しても、どちらも貴重なデータになりますからね。

あなたも科学的目標設定を始めてみませんか?

もしあなたも何か達成したい目標があるなら:

  1. 決意表明は我慢する(SNSに書きたくなってもグッと堪える)
  2. 「とりあえず○○で計算してみるか」から始める
  3. 毎日やることを明確にする
  4. 週1回、誰かに進捗報告する(家族でも友人でもOK)

Room8では毎週金曜に「目標達成報告会」みたいなのをやろうかなと思ってます。科学的アプローチで目標達成したい人、一緒にやりませんか?

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春日井コワーキングスペースRoom8では、AI活用相談やビジネス目標達成のサポートを行っています。決意表明ではなく、科学的アプローチで成果を出したい方はお気軽にご相談ください。

余談:誕生日・年始の決意表明問題

ところで、皆さんも困りませんか?誕生日や年始の「何か良いこと言わねばプレッシャー」。

「○歳になりました!今年こそ○○を達成します!」みたいな投稿、つい書きたくなりますよね。でも、これも立派な決意表明の罠です。

そんな時は:

❌ 決意表明パターン
「今年こそダイエット成功させます!絶対10kg痩せる!みなさん応援してください!」

⭕ 科学的アプローチパターン
「○歳になりました。いつもありがとうございます。今年はとりあえず健康づくりを始めてみようと思ってます。まずは週3回散歩から。これからもよろしくお願いします。」

これなら社会的期待に応えつつ、科学的アプローチも維持できます。「良いこと言わねば病」を手放すのも、目標達成の重要な要素ですよ。

この記事を書いた人

コワーキングスペース 代表 鶴田 賢太

「AI系」起業アドバイザー 鶴田賢太です
春日井・名古屋で コワーキングスペース「Room8」 を運営しながら、起業家をサポートしています。

もともとは 簿記1級 から始まり、ITエンジニア、マーケティング、補助金、財務相談と、いろんな分野を経験してきました。でも、これからの時代は AI。今は 生成AI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)を駆使して、起業を加速させる方法 を探求しています。

Webサイト制作は 100社以上、SEO対策も得意。補助金申請も 15回以上サポート してきました。けど、これからは AIをどう活用するかが、起業の成否を分ける 時代。Room8では、AI活用の相談も大歓迎です。

このブログでは、AI・IT・マーケ・補助金 など、起業に役立つ情報を発信していきます。AIを武器にしたい人、ぜひRoom8に遊びに来てください!