「免許の取得は、来年の3月までに!」〜この1文に凝縮された、独立起業した(する)人が必ず学んでおきたいこととは?

どうもこんにちは、ビジネスプロデューサーの大西 隆貴(たかき)です。

まず、前回の記事(リンク先参照)はちょっと難しく書いてしまったようですね…。orz

我らがRoom8オーナーの鶴田さんからも、

「ちょっと難しかったかな…(苦笑)」

とご指摘をいただいたので、近いうちに書き直したいと思います…(汗)

さて、今回のトピックは…

今回は久々にビジネスのお話をしようと思います。

…が、その前に、まずはこちらをご覧ください。

menkyo

これ、いったい何でしょう?

そうです、運転免許証ですね。

取得した免許の一覧が確認できる箇所です。

(豆知識ですが、全ての欄を揃えると、順に

と並びます)

 

ちなみに、実はこれ、僕の運転免許証です。

話が逸れますが、23歳(大学院1年生)の時にはすでに大型二種けん引があったので、大型バストレーラーが運転できるようになっていました(笑)

(とはいっても、当然これらの免許を取得してから運転する機会なんてほとんどありませんでしたが…)

 

なんでわざわざマニアックな話をしているかというと、別にドヤ顔で僕の免許証を見せびらかしたい…訳ではなく、ちゃんと理由があります。

というのも、先日、この「運転免許」に関連するある電車内広告を見かけたからです。

tsurikawa

今回は、この広告を例として取り上げながらマーケティングのお話をしていきましょう。

話を戻しますが、その広告は次のような見出しで始まっていました。

※若干脚色してあります

普通免許の取得は、来年の3月までに!

それは、とある自動車学校の広告でした。

最初にこの広告を目にした時は「?」となりました。

なぜって、常識的に考えれば、普通車の免許くらい18歳を過ぎればいつでも取得できるじゃないですか。

そう思って、広告の続きを読んでみました。

すると、次のような文章が…。

平成29年(来年)の3月に、法律の改正に伴い免許の区分が変更されます。

その結果、改正後の普通免許で運転できる車は、現行の普通免許で運転できる車よりサイズが小さくなります。

つまり、改正後に普通免許を取得した場合、例えば仕事で大きめのサイズの車に乗る必要が出てくると、新設される「準中型免許」を追加で取得しなければならない可能性があります。

そうなる前に、今のうちに普通免許を取得しておくことをおすすめします!

※注 準中型免許〜平成29年3月に新設される運転免許。

乗車定員10人、最大積載量3t、車体総重量7.5tまでの車が運転できる。

これの新設に伴い、普通免許で運転できる車の上限が次のように変更される。

  最大積載量 車体総重量
旧(現行) 3t 5t
2t 3.5t

 

なお、普通、準中型ともに満18歳以上で取得可能。

ちなみに、改正後に普通免許を更新すると、いわゆる「中型8t限定」よろしく、「準中型5t限定」に変更される。

 

ここまで読むと、「ああ、なるほど!」となりましたね。

「まーた小難しい話を…」

と言われそうなので、かいつまんで説明します。

 

要するに、現時点の普通免許さえあれば運転できたはずの車が、平成29年3月以降の普通免許では運転できなくなってしまうんです。

notruck僕が目にした広告は、ご丁寧にもその「新情報」「期限」を教えてくれたのです。

すると、どうでしょうか?
「まだ免許を持っていないけど、そのうち取りたい or 取らないと…」
と考えている人がその広告を目にすると、
「ハッ、これは早いところ免許を取らないとまずいかも?」
と考え始めますよね。

worry

つまり、ついさっきまで、
「免許なんていつでも取れるよ〜」
とのん気に構えていた人が、一瞬にして免許の取得へ興味を向けることになったのです。
一瞬にして、免許取得へのいわゆる需要(ニーズ)欲求(ウォンツ)が生まれたわけです。

 

例えば、そのタイミングで
「法律改正前最後!お仕事で運転する必要がある方向け、免許取得応援キャンペーン実施中!
年内に入校申し込みされた方限定で割引、詳しくはWebで!」
みたいなことが広告の一番下に書いてあったらどうでしょうか?
(詳細は忘れてしまいましたが、実際に何かしらの誘導文はあったはずです)

※画像はイメージです

campaign

そう、免許の取得を前向きに考えている方にとってありがたい後押しとなりますよね。

こんな後押しをされたら、少なくとも詳細を確認しようと行動する人は現れるでしょう。

 

いかがでしょうか?
僕はこの広告を見て、「あっ、面白いな」と思いましたね。
おそらく、何かしらの反応はあるのではと予想しています。

ちょっとこの広告を参考にしつつ、マーケティングを考える上で押さえておきたい3つのポイントを整理してみましょう。

① 興味を持たざるをえない話題を探す

今回の広告は、「車の免許」というよく知っているはずのものに、「ご存じでしたか?実は…」と見逃すことができない、知っていないと損をしかねないような新情報を紹介していました。

自分でマーケティングを考える必要がある方々は、このようにまずは自分の商品やサービスに関連する、興味を持たざるをえない話題を探してみましょう。

なお、他の同業者がどこも出していない話題であればなおのことグッドです。

② 興味を持たざるをえない人々、およびその人々が集まる場所を特定する

今回の場合、法律の改正によって不利益を被る可能性が高いのは、例えば「中型よりは小さいが、そこそこのサイズのトラックを運転する可能性の高い物流や建築、農業関係などへの就職を考えている高3生」だと考えられます。

そう考えた場合、彼らが通学に利用する電車内に広告を出稿し、目に留めてもらえるようにするのは妥当といえるでしょう。

③ 需要(ニーズ)や欲求(ウォンツ)を徐々に掘り下げ、それに応じて適切な後押し(オファー)を用意する

今回の広告を読み終わった人は、免許取得に対する必要性や欲求をかき立てられているはずです。
そこで初めて、先ほど述べたような限定のキャンペーンなど適切な後押し(オファー)を用意し、「申し込んでください」と行動を呼びかけると、お客さんがやってくるはずです。

これを、例えばいきなり
「今だけ10%割引キャンペーン実施中!」
と打ち出したところで、誰も興味を持たないでしょう。

 

…とまあ、久々にマーケティングのお話をしてみました。
ここまでが、僕の考えるマーケティングのエッセンスです。

 

いつぞやの記事(リンク先参照)でご紹介した僕の前職(?)も、基本的にはこの3つのポイントに沿ってマーケティングを組み立てていました。

まるでパズルを解いていくような感覚ですが、ピースがきちんとはまると、大学院中退、社会経験ゼロで独立起業した人間でも成果を上げられるようになります。

というわけで、最後に…

すでに独立起業した方など、ご自分で事業をされている方は、このページを閉じた後に次の問いについてちょっと考えてみるとよいかと思います。

(もちろん、独立起業を検討されている方も、挑戦したい事業について考えてみてください)

 

① 自分の事業(もしくは、これから挑戦したい事業)に関連して、興味を持たざるをえない話題はないか?

② ①の話題について、興味を持たざるをえない属性の人は誰で、どこに集まっているのか?

③ ②で特定した人々に対して、①の話題からどう話を展開すれば、自分が取り扱っている商品・サービスが必要、もしくは欲しいと思ってもらえるのか?

 

それでは、またお目にかかりましょう!
ありがとうございました!

 

P.S. 最近、「セールスコピーライティング」が注目されているようですね。

それに伴って、ノウハウやテクニックを学ぶ人も増えてきているようです。

(かくいう僕も、その1人だったのですが…(笑)

なんせ「セールスコピーライター」と名乗っていたくらいですし)

 

確かに、今回の話もその一部といえば一部ですね。

…が、今回の話に限らず、マーケティングは決してそんなノウハウやテクニックに頼るものではないというのが、今の僕の意見です。

だから、最近は「セールスコピーライター」と名乗らなくなりました。

その話は、また次回にでも…。

この記事を書いた人

大西 隆貴

自分で事業を立ち上げたり、他の事業にプロデューサー的な立ち位置として参加し、商品コンセプト・対象となる客層・販売方法などを検討し、関わる事業を成長させるのが仕事。

北海道で生まれ育ち、物理学者を志望して名古屋大学理学部へ入学。
大学院修士課程まで進学するも、肌が合わずに1年で中退。
自他ともに「勤め人には向いていない」と認める性格から、正社員として雇用される経験なしに起業を志し、その過程でマーケティングの知識と出会う。
幼少期より、物理や数学をはじめとして「他人が頭を悩ませるような難題を、あざやかに解決してみせる」ことに喜びを感じており、たちまち頭脳労働であるマーケティングの虜に。

以後、2年で約200万円を学びに投資し、現在もマーケティングやビジネスモデルの研究に余念がない。

Room8 Inc.代表・鶴田とはビジネスの師匠を同じくする仲。

Facebookページ:https://www.facebook.com/takakiphys/